山伏峠(早川・静岡境)

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山伏峠 データ

2004 年 9 月訪問
山梨・静岡県林道井川・雨畑線(井川雨畑林道)
山梨県早川町と静岡県静岡市の境
マピオンでいうとこのへん

静岡県静岡市はとても広く,「こんなところも静岡市なのか!」とビックリするくらい広いです.
静岡市の北端から市街地まで,直線距離でも 100km 近くあります.
そんな静岡市が清水市と合併し,福島県いわき市を抜いて堂々 1 位の面積を持つ市になりました.

そんな広い静岡市は山梨県との県境線も長いのですが,どれも激しい峠になっていて,国道どころか県道も通り抜けていません.
(国道 52 号が非常に近いなのですが,隣の由比町のようです)
今回紹介する山伏峠は,そんな静岡市と山梨県の県境の峠で,林道ということもあって交通量も少な目で,自然の恵みを目一杯受けられる非常に魅力的な道です.
ただし,走りやすいとはとても言えません.
坂が厳しい区間はそれほどありませんが,山道ですので当然カーブが多く,また未舗装区間もあります.(山梨県側:合計約 8km,静岡県側:合計約 1km)
また道の総延長も長く,この井川雨畑林道を抜けるだけで 3 時間近くかかりました.
それなりの覚悟を持って行きましょう.

なお,他にクルマで抜けられる静岡市と山梨県の境の峠として安倍峠があります.

県道南アルプス街道からの分岐マピオン
県道南アルプス街道から分岐する場所の青看板.
ここから雨畑方面に向かいます.

分岐の交差点付近
ここを斜め左折します.
壁の上方に見える白看板の拡大図はコチラ
壁をよく見ると動物が彫られているのがわかります.

上の写真を反対方向から
静岡方面から来たときの出口.
県道南アルプス街道にぶつかる交差点の青看板です.

林道の警告看板
上の写真から分岐した道はまだ県道なのですが,この先の林道の通行止め予告看板があります.
この日は問題なく通れました.

道はこんな感じ
上の写真の場所付近こそ片側 1 車線ですが,カーブを曲がるとすぐ 1.2 車線になります.
所々離合場所があります.

上の写真を反対方向から
この周辺は坂も少なく舗装もしっかりしているのですが….
ここから静岡方面に抜けようと思うとちょっとした小旅行です.

雨畑川を望む(その1)
この林道は,山梨県側はずっと雨畑側沿いを走ることになります.
小さな川ですが,走っているとついつい撮りたくなってしまうほどいい景色を生み出しています.
下の方に見える道は採石場へつながっているようで,ダンプが走っていました.

ちょっと恐いトンネルマピオン
このトンネル,ちょっと恐いです.
何が恐いって,照明が赤いんです….
なお,この先いくつかトンネルがありますが,どれも 1.2 車線ほどの幅しかないので通行には気をつけましょう.

雨畑湖に到着マピオン
ここで,結構大きい雨畑湖に到着します.
しばらくの区間雨畑湖を見ながら走ります.
雨畑湖をバックに撮ってみました.

雨畑の集落を進む
雨畑湖付近は集落があり,住宅街の中を進みます.

上の写真を反対方向から
山道気分から解放された感じがします.

井川雨畑林道の起点マピオン
ここから林道になり,いよいよ本格的な山道に入ります.
「井川雨畑林道を御通行中の皆様」と丁寧な書き方になっているのは,(信じがたいですが)この先にも集落があり,この林道が生活道路になっているからです.(私が走っていたときも,地元車両の方と何回か離合しました)
それにしても,県境まで 28.045km….長い! の驚きとともに,単位が細かい!(笑)
ちなみに,ここから県境まで直線距離だと 10km もありません.ここから先いかに険しい山道になっているのかがわかります.

通行止め看板スタンバイ!
山道といえば大雨による通行止め.
当然ここにもスタンバっています.

見神の滝
上の写真の井川雨畑林道の起点のすぐ横にある見神の滝.
ちょっとした駐車スペースもあるので,是非見てみてください.
なお,静岡方面から来た場合は道を下っている間に遠くから見ることができますが,山梨方面から来たときは背面になるので気づかないかも知れません.
なお,トイレもあります.この先当分(少なくとも静岡県側の林道終点を過ぎるまで)トイレがないので,ここで済ませておきましょう.

見神の滝の説明
あなたも大金つかんで長者になりませんか?
(私は何があっても責任持ちません(^^; )

井川雨畑林道の始まりはこんな感じ
林道の起点周辺はこんな感じで,今まで走ってきた道と比べて坂がきつくなった以外はあまり変わりません.

雨畑川を望む(その2)
ここから急坂を上っていくため,雨畑川を「見下ろす」という感じになっていきます.
ちょっと進むとこんな感じの渓谷になっていきます.

道悪多し
林道に入ると,このような感じで路面凹凸がある場所があります.
川(というか滝)の水が流れるところは道がへこんでいるので,通行には注意しましょう.
ムリに突破しようとすると,私のようにフロントスポイラーを傷つけます(^^;

雨畑川を望む(その3)
雨畑川が大きく蛇行しているのが眺められます.

岩が…舞い上がる…
これでもか! と言わんばかりにある「落石注意」の標識.
しかし,こんな標識もあって,山道を走っている緊張を解きほぐしてくれます.
写真をひっくり返したワケではないことを証明するため,ちょっと引いた写真もあります.

林道にしては立派な橋マピオン
ここで,井川雨畑林道で一番立派な橋(大げさ)を渡ります.
道なりは斜め左折です.直進した先は行き止まりですが,迷うことはないでしょう….

坂を一気に駆け上がる
上の写真の橋を渡ると,カーブと急坂があり,一気に駆け上がります.
上の写真の橋がこんなに小さくなりました.

稲又トンネルマピオン
作りは新しいのですが,照明は…ありません.

雨畑川を望む(その4)
坂を上るにつれて,谷の深さも深くなっていきます.
自然の偉大さを感じながら走ることができます.

だんだん舗装状態が悪くなり…
この辺りから,だんだん舗装状態が悪くなります.
所々穴が空いているところもあるので,通行には十分注意しましょう.
「注意」ばかりですが,注意に越したことはありません.

長畑ゲート
大雨や路面凍結のとき,ここから通行止めになることがあるのだと思うのですが….
せっかくここまで来て「通行止め」だったらかなり悲しいです.
(この日は無事通れましたが…)
看板の拡大図はコチラ

頭上注意!?
頭上注意です.運転中は頭上に注意してください.
…って,頭上を見てもクルマの天井が見えるだけですね(笑)(←オープンカーを除く)
工事関係者を落石から守るための「頭上注意」のようです.

とうとうオフロードに…
この辺りから未舗装区間が始まります.
最初の未舗装は 1km くらいで終わりますが,その後 5km くらい続く区間もあります.
(2004 年 9 月現在です)

上の写真を反対方向から
四駆の本領発揮です.
(本格的なオフ車ではありませんが…)
パンクに気をつけて進みましょう.

雨が降り出し…
林道に入る前は晴れていたんですが,さすが山は天気が変わりやすいです.
峠の頂上の天気が心配になりだしました.

オフロード&段差の道を行く
この辺りから路面の段差が一段と深くなります.
私のクルマのフロントスポイラーも擦りまくりました.

ガケに注意!
ガケですが,ガードレールがない場所が多数あります.
夜だと「気づいたら谷の底…」ということがあるのでは…!?
ここからの景色は絶景(どこも絶景ですが…)なのですが,この日はガスっていました….残念.

上の写真を反対方向から
こんな感じです.落ちたらまっさかさまです.
ガケから下の方を撮るとこんな感じです.
(下の方に見えるのは自分が走ってきた道です)

そろそろタイムアウトか…?
一番上の写真(県道南アルプス街道からの分岐)は 16 時過ぎに通過したんですが,そろそろ日没を気にする時間に….
辺りがだんだん暗くなり,天気とともに日没までに頂上にたどり着けるかが心配になりだしました.

頂上までもう少し!
この直線が見えたら,頂上まであともう少しです.

山伏峠到着(静岡側を望む)マピオン
日没前になんとか山伏峠に到着!
しかし,ガスっていて景色は全く見えませんでした.
ここの気温は 14 度(出発時は 25 度)
涼しいを通り越し,寒かったです….

山伏峠到着(山梨側を望む)
数 m 先の視界が全く効かないぐらいの濃い霧に包まれていました.

静岡側の看板
静岡県,山梨県や静岡市,早川町を示す看板はありませんでした….
(まぁ,林道ですから…)
その代わり,県境を挟んで井川雨畑林道の看板があります.

山梨側の看板
山梨側にも林道の看板があります.
どちらの県も「林道 井川・雨畑線(井川雨畑林道)という名前のようです.
(しかも,どちらもここが「終点」です)
この地図を見ると,ここまでいかに険しい道を進んできたかがわかります.
山梨県側は,もう1つ看板があります.

頂上からの景色…
頂上からの景色…のハズが,ガスっていて何もわかりません….
どこから撮ればベストショットなのかもわかりませんでした….

山伏峠から静岡方面へ少し下がったところ
ガスっていて,視界が全くありません….
今からここを下っていかなければなりません.

山伏峠から山梨方面へ少し下がったところ
こちらも同じく視界が全くありません….
晴れているときにまた来てみたいです.

霧の中のフォレスター
ちょっと引いて撮ればこんな感じ.
幻想的…ですが,何のクルマかわかりません(^^;

慎重に道を下る
数 m 先が全く見えないため,安全速度でゆっくりと下っていきます.
普通に走っていたら…こんな木があることに「気が」つきません(^^;

他のクルマから見たらこんな感じ
このときは対向車が来ませんでしたが,もし対向車が来たら….
霧の中からいきなりクルマが出てきたように見えるでしょう….

林道勘行峰線との分岐マピオン
林道勘行峰線を行くと,井川峠,勘行峰を経由して静岡市街への道へ続きますが,この日は井川雨畑林道をこのまま進みました.
注意書きの看板もあります.

霧はさらに濃くなり…
前照灯の光の筋がわかるぐらい濃い霧になりました.
運転にかなり気を遣いました.

井川雨畑林道の起点マピオン
県道南アルプス公園線(静岡県道 60 号)からの分岐が井川雨畑林道の起点です.
今さら「一般車両通行止」って…もう走破してしまいました(^^;

もうすっかり夜に…
井川雨畑林道の起点の道標.
日没も過ぎ,もうすっかり夜になってしまいました.

【まとめ】

山梨県側は未舗装路の悪路で気を遣い,静岡県側は霧で視界が悪くて気を遣う運転でした.
時間はかなりかかりますが,「山の中を走る」ことの素晴らしさを思う存分味わうことができます.
紅葉の季節は,もっときれいなことでしょう.
今度は,「晴れたときに」また来たいです.


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